後頭下筋群とは?首こりや頭痛との関係を解説
「首の付け根がいつも重い」「頭痛がなかなかスッキリしない」と感じていませんか?
そんな不調の原因のひとつとして注目されているのが「後頭下筋群」です。あまり聞き慣れない名前ですが、実は首こりや頭痛、眼精疲労とも深く関係していると言われています。
特にスマホやパソコンを使う時間が長い現代人は、知らないうちに後頭下筋群へ負担をかけているケースも少なくありません。まずは後頭下筋群の役割や、硬くなることで起こる症状について見ていきましょう。
後頭下筋群の位置と役割
「後頭下筋群ってどこにある筋肉なの?」
そう思う方も多いかもしれません。
後頭下筋群とは、頭蓋骨の後ろ側にある後頭骨と首の骨である頚椎をつないでいる小さな筋肉の集まりを指します。首の深い部分に位置しているため、普段は意識する機会がほとんどありません。
しかし、この筋肉は頭を支えたり、上を向く・振り向くといった細かな動きを行ったりする際に重要な役割を担っていると言われています。
たとえば、パソコン画面を見るときやスマホを操作するときも、後頭下筋群は常に頭の重さを支えています。そのため長時間同じ姿勢が続くと筋肉が緊張しやすくなり、首周辺の不調につながる場合があると考えられています。

後頭下筋群が硬くなると起こる症状
後頭下筋群が緊張すると、首だけでなくさまざまな不調が現れることがあると言われています。
代表的なのが首こりです。
筋肉が硬くなることで血流が滞りやすくなり、首の重だるさや動かしづらさを感じるケースがあります。また、首と肩は連動しているため、肩こりにつながることも少なくありません。
さらに後頭部の圧迫感や重だるさを感じる方もいます。中には「頭全体が締め付けられるような頭痛が続く」というケースもあり、緊張型頭痛との関連が指摘されています。
「最近目が疲れやすいな…」
そんなときも後頭下筋群が関係している可能性があると言われています。目の動きと首周辺の筋肉は密接に関わっているため、眼精疲労が続くことで筋肉の緊張が強まる場合もあるようです。
現代人に後頭下筋群のトラブルが増えている理由
近年、後頭下筋群の不調が増えている背景には生活習慣の変化があると考えられています。
特に大きな要因とされているのがスマホ首(ストレートネック)です。スマホを見るときに顔が前へ出る姿勢になると、頭の重さを支えるため後頭下筋群へ大きな負担がかかると言われています。
また、長時間のデスクワークも注意が必要です。同じ姿勢を続けることで筋肉が緊張しやすくなり、血流低下を招くことがあります。
さらに猫背姿勢も後頭下筋群を酷使する原因のひとつです。背中が丸くなると頭が前へ出るため、首の後ろ側の筋肉が常に引っ張られた状態になりやすいと考えられています。
加えて、パソコンやスマホによる目の酷使も見逃せません。目を使い続けることで首周辺の筋肉が緊張し、首こりや頭痛につながることもあるようです。
日常生活の中でこうした負担が積み重なることで、後頭下筋群のトラブルが起こりやすくなると言われています。
後頭下筋群が硬くなる原因とは?
「ストレッチをしても首の重さがなかなか取れない…」
そんなときは、後頭下筋群が硬くなった原因そのものに目を向けることが大切です。
後頭下筋群は頭と首をつなぐ小さな筋肉ですが、日常生活の影響を受けやすい部位として知られています。特に現代人はスマホやパソコンを使う時間が長く、気づかないうちに負担を積み重ねているケースも少なくありません。
ここでは、後頭下筋群が硬くなる代表的な原因について解説します。
長時間のスマホ・パソコン作業
もっとも多い原因のひとつが、スマホやパソコンの長時間使用です。
スマホを見るとき、多くの方は無意識に顔を下へ向けています。すると頭の重さを支えるために首の後ろ側に負担が集中し、後頭下筋群が緊張しやすくなると言われています。
「気づけば何時間もスマホを見ていた」
そんな経験はありませんか?
デスクワークも同様です。同じ姿勢を続けることで筋肉の動きが少なくなり、疲労が蓄積しやすくなると考えられています。
猫背や巻き肩などの姿勢不良
後頭下筋群の緊張には姿勢も大きく関係していると言われています。
猫背になると頭が前へ突き出た状態になります。その姿勢を支えるために首の後ろ側の筋肉が常に働き続けるため、負担が増えやすくなるようです。
また、巻き肩によって肩が内側へ入ると首の位置も崩れやすくなります。結果として後頭下筋群が引っ張られた状態になり、こりや違和感につながることがあると考えられています。
「姿勢が悪いと言われることが多い」
そのような方は一度姿勢を見直してみるのもおすすめです。
眼精疲労による筋肉の緊張
目の疲れと首の筋肉は意外と深い関係があると言われています。
パソコン作業やスマホ操作が続くと、目の周囲の筋肉だけでなく首周辺の筋肉も緊張しやすくなるようです。
特に細かい文字を見続けたり、画面を長時間凝視したりすると、無意識のうちに顔が前へ出る姿勢になりがちです。その結果、後頭下筋群にも負担がかかる場合があると考えられています。
「夕方になると首も目もつらい」
そんな方は眼精疲労が関係している可能性もあるようです。
ストレスや自律神経の乱れ
精神的なストレスも見逃せない要因です。
緊張状態が続くと交感神経が優位になり、筋肉がこわばりやすくなると言われています。首や肩に力が入りやすい方は、後頭下筋群も緊張している可能性があります。
また、睡眠不足や生活リズムの乱れによって自律神経のバランスが崩れると、筋肉が十分に休まりにくくなることもあるようです。
体だけでなく心の疲れも首周辺の不調につながる場合があると考えられています。
運動不足による血流低下
運動不足も後頭下筋群の硬さに関係すると言われています。
普段から体を動かす機会が少ないと筋肉のポンプ作用が働きにくくなり、血流が滞りやすくなる場合があります。
すると筋肉へ十分な酸素や栄養が届きづらくなり、疲労物質も排出されにくくなるようです。その結果、首の重だるさやこりを感じやすくなることがあると考えられています。
デスクワーク中心の生活を送っている方は、こまめに立ち上がったり軽いストレッチを取り入れたりすることが大切と言われています。
後頭下筋群の硬さをチェックするセルフチェック方法
「もしかして自分も後頭下筋群が硬くなっているのかな?」
首こりや頭痛が続いている方の中には、そのように感じている方もいるかもしれません。後頭下筋群は首の深い部分にあるため直接確認することは難しいですが、日常生活の中で現れやすいサインがあると言われています。
ここでは、自宅でも簡単にできるセルフチェック方法をご紹介します。いくつ当てはまるか確認しながら読み進めてみてください。
首を後ろに倒したときに痛みやつっぱり感がある
まず試していただきたいのが首をゆっくり後ろへ倒す動作です。
「上を向くと首の付け根がつっぱる」
「後頭部あたりが詰まる感じがする」
このような感覚がある場合、後頭下筋群が緊張している可能性があると言われています。
本来であれば首はスムーズに動くものですが、筋肉が硬くなることで動きに制限が出る場合もあるようです。ただし、強い痛みがある場合は無理に動かさないことが大切とされています。
後頭部を押すと痛気持ちいい
後頭部の髪の生え際付近を指で軽く押してみましょう。
「痛いけど気持ちいい」
「押されると楽になる感じがする」
このような反応がある場合、後頭下筋群が疲労している可能性があると言われています。
長時間同じ姿勢を続けていると筋肉が緊張しやすくなり、押した際に圧痛として感じるケースもあるようです。ただし、強い痛みやしびれを伴う場合は別の原因も考えられるため注意が必要と言われています。
頭痛や目の奥の疲れを感じやすい
後頭下筋群は首だけでなく目の動きとも関係していると言われています。
そのため、
「夕方になると頭が重い」
「目の奥がズーンと疲れる」
「パソコン作業後に頭痛が出やすい」
といった症状がある方は、後頭下筋群の緊張が影響している可能性も考えられるようです。
特にデスクワーク中心の生活を送っている方は、目と首の両方に負担がかかりやすいと言われています。

長時間のデスクワーク後に首が重い
仕事終わりに首や後頭部が重く感じることはありませんか?
デスクワーク中は頭を支えるために後頭下筋群が働き続けています。そのため長時間同じ姿勢が続くと筋肉が休まりにくくなり、首の重だるさやこりを感じやすくなると言われています。
「朝は平気なのに夕方になるとつらい」
そんな方は後頭下筋群へ負担が蓄積している可能性があるかもしれません。
当てはまる項目数別の目安
セルフチェックの結果はいかがでしたか?
・0〜1項目:現時点では大きな負担は少ない可能性があると言われています
・2〜3項目:後頭下筋群に疲労が蓄積している可能性が考えられます
・4項目以上:首周辺への負担が強くなっている可能性があるため、ストレッチや姿勢の見直しが大切と言われています
もちろん、このセルフチェックだけで状態を判断することはできません。しかし、日頃の首こりや頭痛の原因を考えるきっかけとして活用してみるのもよいでしょう。
後頭下筋群をほぐすストレッチ・セルフケア方法
「首の付け根が重い…」
「後頭部がいつも張っている感じがする…」
そんなときに取り入れたいのが、後頭下筋群をやさしくほぐすストレッチです。後頭下筋群は首の深い部分にある小さな筋肉のため、強く伸ばすよりも無理なく継続することが大切と言われています。
ここでは、自宅や職場でも取り組みやすいセルフケア方法をご紹介します。
基本の後頭下筋群ストレッチ
まずは基本となるストレッチから始めてみましょう。
椅子に座った状態で背筋を軽く伸ばし、あごを引きながら頭をゆっくり前へ倒します。このとき首の後ろが心地よく伸びる範囲で行うことがポイントです。
「どれくらいやればいいの?」
目安としては15〜30秒程度を1回とし、2〜3回繰り返す方法が一般的と言われています。
また、呼吸を止めないことも大切です。ゆっくり息を吐きながら行うことで体の力が抜けやすくなり、筋肉も緩みやすくなると考えられています。
タオルを使った後頭下筋群ストレッチ
首に余計な力が入りやすい方には、タオルを使った方法もおすすめです。
フェイスタオルを後頭部へ回し、両端を軽く持ちます。そのままあごを引きながらタオルで頭を支え、ゆっくり前へ倒していきます。
タオルを使うことで首への負担を抑えながらストレッチしやすくなると言われています。無理に引っ張る必要はありません。気持ちよく伸びる程度で十分です。
デスクワーク中にできる簡単セルフケア
仕事中は長時間同じ姿勢になりがちです。
そんなときは1時間に1回程度、首をゆっくり左右へ向けたり肩を回したりしてみましょう。
また、あごを軽く引いて頭を真上へ引き上げるような意識を持つだけでも姿勢のリセットにつながると言われています。
「ストレッチする時間がない」
という方でも、こうした小さな習慣なら取り入れやすいのではないでしょうか。
ストレッチ効果を高めるポイント
せっかく行うなら、より効率よく続けたいものです。
まず意識したいのが深呼吸です。呼吸が浅い状態では首や肩に力が入りやすくなるため、ゆっくり息を吐きながら行うことが大切と言われています。
次におすすめなのが首周辺を温めることです。入浴後や蒸しタオルを活用したあとに行うと筋肉が動きやすくなる場合があるようです。
そして何より重要なのが継続です。1回だけで大きな変化を期待するのではなく、毎日少しずつ続けることが大切と言われています。

やってはいけないNGストレッチ
早く楽になりたい気持ちから、無理なストレッチをしてしまう方もいます。
しかし、首を強く反らしすぎる動作は後頭下筋群へ余計な負担をかける可能性があると言われています。
また、痛みを我慢して続けることも避けましょう。ストレッチは心地よい範囲で行うことが基本とされています。
さらに勢いをつけて首を動かすのも注意が必要です。反動を使うと筋肉や関節に負担がかかりやすくなるため、ゆっくり丁寧に行うことが大切と言われています。
無理をせず、自分の体と相談しながら取り組んでいきましょう。
改善しない場合は要注意|病院へ行く目安と来院すべき科
後頭下筋群の緊張による首こりや頭痛は、ストレッチや生活習慣の見直しによって負担が軽減される場合があると言われています。しかし、中には後頭下筋群だけが原因ではなく、別の病気が隠れているケースもあるようです。
「ただの首こりだと思っていた」
「そのうち良くなると思っていた」
このように様子を見ているうちに症状が悪化することもあるため、注意が必要と言われています。
ここでは病院へ相談したほうがよい症状や来院先の目安について解説します。
早めに病院を来院したほうがよい症状
首の違和感や頭痛に加えて、次のような症状がある場合は注意が必要と言われています。
・強い頭痛が続く
・手足のしびれがある
・めまいやふらつきを伴う
・吐き気が続く
・手や足に力が入りにくい
・数週間以上症状が改善しない
特に今まで経験したことのない強い頭痛や神経症状がある場合は、後頭下筋群の問題以外の可能性も考えられるようです。
「いつもの肩こりと違う気がする」
そんな違和感を覚えたときは無理をせず病院へ相談することが大切と言われています。
後頭下筋群の不調と似た症状が出る病気
首こりや頭痛は後頭下筋群の緊張だけでなく、さまざまな病気でも起こると言われています。
代表的なものとして頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアがあります。これらは首の神経が圧迫されることで首の痛みや腕のしびれが現れる場合があるようです。
また、緊張型頭痛や偏頭痛も症状が似ていることがあります。さらに、まれではありますが脳血管障害によって頭痛やめまい、しびれなどが現れるケースもあると言われています。
自己判断だけで原因を特定することは難しいため、症状が続く場合は専門機関へ相談することが大切とされています。
何科を来院すればよい?
どこへ相談すればよいかわからない方も多いのではないでしょうか。
首の痛みや姿勢由来の不調が気になる場合は整形外科が一般的と言われています。
頭痛やしびれ、めまいなど神経症状を伴う場合は脳神経内科や脳神経外科が選択肢になるようです。
また、頭痛が主な症状であれば頭痛外来へ相談する方法もあると言われています。
症状の特徴に合わせて適切な診療科を選ぶことが重要です。
病院で行われる主な検査
病院ではまず問診が行われ、症状の経過や生活習慣について確認されることが一般的です。
必要に応じて神経学的検査が行われるほか、骨の状態を確認するためのレントゲン検査、神経や椎間板を詳しく調べるMRI検査、頭部や首周辺を確認するCT検査などが実施される場合もあると言われています。
これらの検査によって原因を詳しく調べていく流れになるようです。
整体・整骨院で相談できるケース
病気が疑われる症状ではなく、姿勢や生活習慣による首への負担が気になる場合は整体院や整骨院へ相談する方もいます。
例えば、猫背やストレートネック、長時間のデスクワークによる首周辺の負担などです。
また、首こりを繰り返さないための体の使い方や再発予防のセルフケアについて相談するケースもあると言われています。
日頃の姿勢や生活習慣を見直しながら、首への負担を減らしていくことが大切とされています。