① 耳鳴りと花粉症は関係ある?耳鳴りが起こる理由を解説
「花粉症なのに耳までおかしい気がする……」「鼻づまりと一緒にキーンという音が気になる」。そんな経験をしたことはありませんか?
実は、花粉症の症状が耳鳴りと関係しているケースはあると言われています。ただし、耳鳴りの原因は一つではありません。花粉症による鼻の炎症が影響している場合もあれば、別の耳の病気やストレスなどが関係していることもあるため、まずは仕組みを知ることが大切です。
ここでは、花粉症と耳鳴りの関係や、耳鳴りが起こる理由についてわかりやすく紹介します。
花粉症で耳鳴りが起こることはある
「花粉症なのに耳鳴りまで起こるの?」と思う方も多いでしょう。
結論からいうと、花粉症の症状によって耳鳴りが現れることはあると言われています。特に、鼻づまりが強い時期や花粉の飛散量が多い季節に症状が出るケースは少なくありません。
花粉症になると鼻の粘膜が腫れ、空気の通り道だけでなく耳につながる通路にも影響を与える場合があります。その結果、耳の中の圧力がうまく調整できなくなり、「キーン」「ジー」といった耳鳴りや耳が詰まったような違和感につながることがあると考えられています。
鼻づまりによる耳管機能の低下が原因になることがある
耳と鼻は「耳管(じかん)」という細い管でつながっています。
耳管には、中耳の圧力を外気と同じ状態に保つ役割があります。しかし、花粉症で鼻の粘膜が腫れると耳管の働きが低下し、空気がうまく通りづらくなることがあると言われています。
たとえば、飛行機に乗ったときに耳が詰まる感覚がありますよね。それと似たような状態が続くことで、耳鳴りや聞こえにくさを感じる方もいます。
鼻づまりが改善すると耳の違和感も軽くなる場合がありますが、症状が長引く場合は耳以外の原因も考える必要があります。
耳の圧迫感・耳閉感と耳鳴りの違い
耳鳴りと一緒によく現れるのが「耳が詰まった感じ」です。
この症状は「耳閉感(じへいかん)」と呼ばれ、自分の声が響いたり、水が入ったような感覚になったりするのが特徴と言われています。
一方、耳鳴りは実際には音が鳴っていないにもかかわらず、「ピー」「ジー」「キーン」などの音を感じる状態です。
どちらも耳管の働きが関係していることがありますが、症状の現れ方は異なります。そのため、「耳鳴りだけなのか」「耳の詰まりもあるのか」を確認しておくと、症状を整理しやすくなるでしょう。
花粉症だけが原因とは限らない
「花粉症だから、そのうち改善するだろう」と考えてしまう方もいますが、耳鳴りの原因は花粉症だけとは限りません。
例えば、加齢による聴力の変化やストレス、自律神経の乱れ、耳の病気などが関係しているケースもあると言われています。
もし花粉症の症状が落ち着いても耳鳴りだけが続く場合や、聞こえにくさ・めまいを伴う場合には、別の原因が隠れている可能性も考えられます。
自己判断だけで様子を見るのではなく、症状の変化を確認することが大切です。
まず知っておきたい耳鳴りの仕組み
耳鳴りは、耳そのものだけではなく、脳が音を認識する仕組みも関係していると言われています。
例えば、耳から脳へ音を伝える働きが弱くなると、脳が不足した音を補おうとして耳鳴りを感じるという考え方もあります。
また、疲労や睡眠不足、ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、耳鳴りを強く感じやすくなることもあるようです。
「花粉症だから耳鳴りが起きた」と決めつけるのではなく、生活習慣や体調の変化も含めて考えることが、症状を理解する第一歩になるでしょう。
② 花粉症で耳鳴りが起こる原因
「花粉症なのに、どうして耳まで影響が出るの?」と疑問に感じる方は少なくありません。
実際には、花粉そのものが耳鳴りを起こすというよりも、花粉症による鼻づまりや耳管の働きの低下、さらには睡眠不足やストレスなど、いくつかの要因が重なることで耳鳴りにつながる場合があると言われています。
ここでは、花粉症の時期に耳鳴りが起こりやすくなる主な原因について見ていきましょう。
鼻づまりによる耳管狭窄・耳管機能障害
花粉症で最も多くみられる症状の一つが鼻づまりです。
鼻の粘膜が腫れると、鼻と耳をつないでいる耳管の入り口まで影響を受け、耳管が狭くなったり、本来の働きが低下したりすることがあると言われています。
「鼻が詰まるだけ」と思われがちですが、耳管がうまく開閉できなくなると、中耳に空気が十分行き渡らなくなり、耳鳴りや耳の詰まり感につながることがあります。
花粉症の症状が強い日に耳鳴りも悪化する場合は、この仕組みが関係している可能性も考えられるでしょう。
中耳内の圧力バランスが崩れる
耳管には、中耳の気圧を外の空気と同じ状態に保つ役割があります。
しかし、花粉症によって耳管の働きが低下すると、中耳内の圧力バランスが崩れやすくなると言われています。
例えば、飛行機の離着陸時や山道を車で走った際に耳が詰まるような感覚を経験したことがある方もいるでしょう。それと似た状態が続くことで、「キーン」「ジー」といった耳鳴りや聞こえづらさを感じる場合があります。
症状が一時的であれば自然に軽くなることもありますが、長期間続く場合は別の原因も含めて確認することが大切です。
アレルギーによる耳周囲の炎症
花粉症はアレルギー反応によって鼻やのどだけでなく、耳の周囲にも影響を及ぼすことがあると言われています。
アレルギーによる炎症が耳管周辺まで広がると、耳の違和感や耳閉感、耳鳴りを感じやすくなる場合があります。
「耳がムズムズする」「自分の声が響く」といった症状を伴う方もおり、これらは花粉症による炎症が関係している可能性も考えられます。
耳の症状だけに注目するのではなく、鼻づまりやくしゃみなど花粉症の症状と合わせて確認することがポイントです。
ストレスや睡眠不足による自律神経の乱れ
花粉症の季節は、鼻づまりやくしゃみが続いて睡眠の質が低下しやすくなります。
「夜中に何度も目が覚める」「十分眠れない」という状態が続くと、自律神経のバランスが乱れやすくなり、耳鳴りを強く感じることがあると言われています。
さらに、仕事や家事による疲労、ストレスが重なることで症状が気になりやすくなる方もいます。
耳だけを見るのではなく、生活習慣や睡眠環境を見直すことも、耳鳴りを理解するうえでは欠かせない視点と言えるでしょう。
花粉症検査中でも耳鳴りが続くケース
「花粉症の検査を受けているのに耳鳴りが続く…」そんな場合は、花粉症以外の原因も考える必要があると言われています。
例えば、耳管機能障害が長引いていたり、突発性難聴やメニエール病など別の耳の病気が関係していたりするケースもあります。
また、加齢による聴力の変化や慢性的なストレスなどが重なっている場合もあるため、「花粉症だから大丈夫」と決めつけないことが大切です。
花粉症の症状が落ち着いても耳鳴りだけが続く場合や、聞こえにくさ、めまいを伴う場合は、一度耳の状態を確認してもらうことがすすめられています。
③ 花粉症による耳鳴りかチェックする方法
「この耳鳴りは花粉症が原因なのかな?」と気になっても、自分では判断しづらいものです。
実際には、花粉症による耳鳴りにはいくつかの特徴があると言われています。一方で、耳の病気が隠れているケースもあるため、症状を一つずつ確認することが大切です。
ここでは、花粉症による耳鳴りかどうかを見分ける際のポイントを紹介します。
花粉症の時期だけ耳鳴りが起こる
まず確認したいのが、耳鳴りが現れるタイミングです。
「春だけ耳鳴りがする」「花粉が多い日に悪化する」という場合は、花粉症との関連が考えられると言われています。
一方で、季節に関係なく一年中続いている耳鳴りであれば、花粉症以外の原因が影響している可能性もあります。
「毎年同じ時期に症状が出ているかな?」と振り返ってみるだけでも、原因を考えるヒントになるでしょう。
鼻づまりや耳が詰まる感じを伴う
耳鳴りだけではなく、鼻づまりや耳が詰まったような感覚があるかも大切なチェックポイントです。
花粉症による鼻づまりが強くなると、耳管の働きが低下し、耳閉感と耳鳴りが同時に現れることがあると言われています。
「水が入ったような感じがする」「自分の声が響く」といった症状がある場合は、耳管の機能が関係している可能性も考えられます。
耳だけではなく鼻の状態も合わせて確認すると、症状の特徴がわかりやすくなります。
あくびや唾を飲み込むと症状が変わる
「あくびをしたら少し楽になった」「唾を飲み込んだら耳が抜けた感じがした」という経験はありませんか?
あくびや飲み込みの動作によって耳管が一時的に開くため、耳の圧力が変化し、耳鳴りや耳閉感が軽く感じられることがあると言われています。
もちろん、すべての耳鳴りに当てはまるわけではありませんが、このような変化がある場合は耳管の働きが影響している可能性もあります。
無理に何度も耳抜きを繰り返すのではなく、症状の変化を確認する程度にとどめることが大切です。
聞こえにくさや耳の違和感がある
耳鳴りに加えて、「テレビの音が聞き取りにくい」「片耳だけこもって聞こえる」と感じる場合もあります。
これは耳管機能の低下や中耳の圧力変化によって起こることがあると言われています。
また、「耳がムズムズする」「音が響く」といった違和感を伴うケースもあります。
症状が花粉症の時期だけに現れるのか、それとも季節に関係なく続いているのかを確認しておくと、体の変化を把握しやすくなるでしょう。
めまい・難聴など危険な症状がないか確認する
耳鳴りがあっても、すべてが花粉症によるものとは限りません。
もし、急に聞こえなくなった、強いめまいがある、片耳だけ急激に症状が悪化したといった場合は、別の耳の病気が関係している可能性もあると言われています。
「花粉症だから様子を見よう」と自己判断してしまうと、大切なサインを見逃してしまうこともあります。
耳鳴りに加えて聞こえ方の変化やめまいがある場合は、早めに耳の状態を確認してもらうことがすすめられています。
④ 花粉症による耳鳴りを和らげる対処法
「耳鳴りを少しでも楽にしたい」「何か自分でできることはあるの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。
花粉症による耳鳴りは、鼻づまりや耳管の働きが影響しているケースがあると言われています。そのため、耳だけに注目するのではなく、花粉症の症状や生活習慣を見直すことも大切です。
ここでは、日常生活で取り入れやすい対処法を紹介します。
鼻づまりを改善することが最優先
花粉症による耳鳴りが気になる場合は、まず鼻づまりを和らげることが大切と言われています。
鼻の通りが悪くなると耳管の働きが低下し、中耳の圧力バランスが崩れやすくなるためです。
「耳だけ何とかしたい」と考えがちですが、鼻の症状が落ち着くことで耳の違和感も軽くなるケースがあります。
外出後に鼻をやさしくかんだり、室内の花粉対策を行ったりすることも、鼻づまりを悪化させない工夫につながるでしょう。
十分な睡眠と生活リズムを整える
花粉症の時期は鼻づまりやくしゃみで眠りが浅くなりやすいものです。
睡眠不足が続くと、自律神経のバランスが乱れ、耳鳴りを強く感じることがあると言われています。
「寝不足の日は耳鳴りも気になる」と感じる方は、まず睡眠時間だけではなく、毎日できるだけ同じ時間に寝起きすることを意識してみましょう。
生活リズムが整うことで体への負担が軽減され、耳鳴りが気になりにくくなる場合もあるようです。
ストレスをため込まない工夫をする
耳鳴りはストレスの影響を受けやすい症状の一つと言われています。
花粉症による不快感が続くと、「また耳鳴りがする」「気になって集中できない」と悪循環になってしまうこともあります。
そんな時は、軽い散歩や深呼吸、好きな音楽を聴くなど、自分がリラックスできる時間をつくることも大切です。
無理に耳鳴りを消そうと意識するよりも、体と心を休ませることが症状との付き合い方につながると言われています。
水分補給と室内環境を整える
花粉症の季節は空気が乾燥しやすく、室内環境も症状に影響すると言われています。
こまめな水分補給を心がけることで鼻やのどの乾燥を防ぎやすくなり、快適に過ごしやすくなる場合があります。
また、加湿器を活用したり、空気清浄機で花粉を減らしたりすることも、花粉症対策として取り入れられる方法です。
室温や湿度を見直し、花粉を持ち込まない工夫をすることも、耳への負担を減らす一つの方法と考えられています。
耳抜きを無理に繰り返さない
耳が詰まった感じがすると、「耳抜きをすれば楽になるかも」と思う方もいるでしょう。
確かに、一時的に耳管が開いて楽に感じることがあります。しかし、何度も強く耳抜きを繰り返すと、耳に負担がかかる場合もあると言われています。
耳鳴りや耳閉感が続く場合は、自己判断で無理な耳抜きを続けるのではなく、症状の変化を確認することが大切です。
花粉症の症状が改善しても耳鳴りが続く場合は、耳の状態を確認してもらうことも検討すると安心でしょう。
⑤ 改善しない場合は要注意|病院へ行く目安と来院すべき科
花粉症の時期に耳鳴りが起こる場合、鼻づまりなどが原因で一時的に現れることもあると言われています。しかし、すべての耳鳴りが花粉症だけによるものではありません。
「そのうち改善するだろう」と様子を見ている間に、耳の病気が進行してしまうケースもあるため、注意が必要です。
ここでは、早めに病院へ相談したほうがよい症状や、考えられる病気、来院先の目安について紹介します。
早めに病院を来院したほうがよい症状
「花粉症だから大丈夫」と思っていても、次のような症状がある場合は注意が必要と言われています。
例えば、耳鳴りが数日から数週間続く場合や、急に聞こえにくくなった場合は、花粉症以外の原因が関係している可能性も考えられます。
また、めまいや強いふらつきを伴う、耳の痛みや発熱がある、花粉症の症状が落ち着いたあとも耳鳴りだけが続くといったケースも、早めに耳の状態を確認してもらうことがすすめられています。
症状が長引くときは、自己判断だけで様子を見続けないことが大切です。
耳鳴りと関連することがある病気
耳鳴りにはさまざまな病気が関係している場合があります。
代表的なものとして、耳管狭窄症や滲出性中耳炎では、耳の詰まり感と耳鳴りが現れることがあると言われています。
さらに、突発性難聴やメニエール病では、耳鳴りだけでなく聞こえにくさやめまいを伴うこともあります。加齢などが影響する感音難聴や、まれではありますが聴神経腫瘍が原因となるケースも報告されています。
耳鳴りだけでは原因を特定することは難しいため、症状が続く場合は耳の状態を詳しく確認することが大切です。
何科を来院すればよい?
耳鳴りが気になる場合は、まず耳鼻咽喉科へ相談することが一般的と言われています。
耳の中の状態や聴力などを確認し、花粉症との関連が考えられるかどうかも含めて検査が進められます。
めまいを伴う場合には、めまい外来がある医療機関を案内されることもあります。また、花粉症の症状が強く、アレルギーのコントロールが必要な場合には、アレルギー科で相談するケースもあります。
どの科に相談すればよいか迷った場合は、まず耳鼻咽喉科へ相談するとよいと言われています。
病院で行われる主な検査
病院では、まず症状がいつから始まったのか、どのような耳鳴りなのかを確認する問診が行われることが多いと言われています。
その後、耳鏡検査で耳の中の状態を確認し、聴力検査で聞こえ方を詳しく調べます。
さらに、鼓膜や中耳の働きを確認するティンパノメトリーが行われる場合もあります。
必要に応じてCTやMRI検査が追加され、耳鳴りの原因となる病気が隠れていないかを確認するとされています。
これらの検査を組み合わせることで、症状に合わせた対応を検討しやすくなると言われています。