① 首が痛くて上を向けない原因とは?
首が上を向けなくなるのはなぜ?
「首が痛くて上を向けない…。」そんな症状があると、不安になりますよね。首を後ろへ反らす動きでは、筋肉や関節、神経などさまざまな組織が一緒に動いています。そのため、どこかに負担がかかっていると痛みが出ることがあると言われています。
患者さん「どうして上を向くだけで痛いんですか?」
先生「首を反らすと筋肉が伸びたり、関節が動いたりします。そのときに炎症や緊張があると痛みを感じやすくなるようです。」
また、神経が刺激されている場合には、首だけでなく肩や腕まで違和感が広がることもあると言われています。首が痛くて上を向けない原因は一つではないため、まずはどのような状態なのかを知ることが大切です。
最も多い原因は筋肉の緊張
首が痛くて上を向けない原因として、もっとも多くみられるのが筋肉の緊張と言われています。特に肩こりや首こりが続いている方は、筋肉が硬くなり、首を動かしたときに痛みを感じやすくなるようです。
患者さん「最近ずっとパソコン作業が続いています。」
先生「長時間のデスクワークやスマートフォンを見る姿勢は、首まわりの筋肉へ負担がかかりやすいと言われています。」
同じ姿勢を何時間も続けると血流が滞り、筋肉が疲労しやすくなることもあるようです。その結果、首を後ろへ反らした瞬間に強い張りや痛みが出るケースも少なくありません。仕事や生活習慣を見直すことも、首への負担を減らすポイントになると言われています。
寝違えでも上を向けなくなることがある
朝起きたときに突然首が痛くなり、上を向けなくなった経験はありませんか。そのような場合は、寝違えが関係している可能性もあると言われています。
患者さん「昨日までは何ともなかったのに、朝起きたら急に痛くなりました。」
先生「寝ている間の姿勢や首への負担によって筋肉や靱帯に負荷がかかると、寝違えが起こることがあるようです。」
寝違えでは、特定の方向へ首を動かしたときだけ痛みが強くなることが特徴とされています。症状が軽い場合は数日で落ち着くケースもあると言われていますが、痛みが強い、しびれを伴う、改善しない場合には別の原因も考えられるため注意が必要です。
ストレートネックとの関係
近年は、ストレートネックが原因で首の痛みを訴える方も増えていると言われています。本来、首の骨にはゆるやかなカーブがありますが、そのカーブが少なくなることで首への負担が大きくなるようです。
患者さん「スマホを見る時間が長いんですが、それも関係しますか?」
先生「長時間うつむく姿勢が続くと、首のカーブが失われやすくなると言われています。その状態で上を向くと関節や筋肉に負担が集中しやすいようです。」
スマートフォンやパソコンを使う時間が長い現代では、知らないうちに首へ負担をかけている方も少なくありません。日頃から姿勢を意識し、首を休ませる時間をつくることが予防につながると言われています。
② 首が痛くて上を向けないときに考えられる病気
変形性頚椎症
首が痛くて上を向けない原因として、変形性頚椎症が関係している場合があると言われています。これは加齢に伴って首の骨や椎間板が少しずつ変化し、関節や神経のまわりに負担がかかることで症状が現れることがあるようです。
患者さん「年齢のせいで首が痛くなることもあるんですか?」
先生「はい。特に中高年では加齢による変化が進みやすく、首を反らしたときに痛みが出ることがあると言われています。」
初めは首の動かしにくさだけでも、進行すると肩こりや腕の違和感を伴うこともあるようです。ただし、すべての首の痛みが変形性頚椎症によるものではないため、症状が続く場合は原因を確認することが大切と言われています。
頚椎椎間板ヘルニア
比較的若い世代でもみられる原因の一つが頚椎椎間板ヘルニアです。首の骨と骨の間にある椎間板が飛び出し、神経を圧迫することで首の痛みやしびれが現れることがあると言われています。
患者さん「首だけじゃなく、腕まで痛いんですが関係ありますか?」
先生「腕や肩に痛みが広がったり、しびれを感じたりする場合は、神経が刺激されている可能性もあるようです。」
長時間のデスクワークや姿勢の乱れが負担になることもあると言われていますが、症状には個人差があります。痛みだけで判断するのではなく、しびれや筋力低下がある場合は早めに相談することがすすめられています。
頚椎症性神経根症
頚椎症性神経根症は、加齢による骨の変化などで神経の出口が狭くなり、神経が刺激されることで起こると言われています。
患者さん「首を後ろに反らすと腕までズーンと痛くなるんです。」
先生「そのような症状は神経根が関係しているケースもあると言われています。」
特徴の一つとして、首を反らす動きで症状が悪化しやすく、肩から腕、手先まで痛みやしびれが広がることがあるようです。このような神経に沿って広がる痛みは「放散痛」と呼ばれ、筋肉だけの痛みとは性質が異なると言われています。違和感が長く続く場合は、自己判断だけで様子を見ないことが大切です。
そのほか考えられる原因
首が痛くて上を向けない原因は、ここまで紹介した病気だけではありません。例えば、交通事故やスポーツなどによるむち打ちや頚椎捻挫では、首の筋肉や靱帯を傷めることで動かしづらくなることがあると言われています。
また、筋肉や筋膜が硬くなる筋膜性疼痛でも、首を反らしたときに痛みを感じるケースがあるようです。さらに、頻度は高くありませんが、炎症性疾患が原因で首の強い痛みや動かしづらさが現れる場合もあると言われています。
患者さん「原因はいろいろあるんですね。」
先生「はい。同じ『首が痛くて上を向けない』という症状でも背景はさまざまです。痛みが長引くときや、しびれ・発熱などを伴う場合は、早めに相談したほうが安心と言われています。」
③ 首が痛くて上を向けないときのセルフチェック
筋肉が原因かもしれない症状
首が痛くて上を向けない場合でも、筋肉の緊張が関係しているケースは少なくないと言われています。まずは、自分の症状を落ち着いて確認してみましょう。
患者さん「筋肉が原因かどうか、自分でもわかりますか?」
先生「一つの目安として、朝起きたときに首が痛い、動かすと痛みが強くなる、温めると少し楽に感じるといった特徴がみられることがあります。」
寝違えや長時間のデスクワーク、スマートフォンの使用などで首まわりの筋肉が硬くなると、このような症状が現れることがあるようです。ただし、これだけで原因を判断することは難しいため、症状が続く場合は注意が必要と言われています。
神経症状がある場合
首の痛みだけではなく、腕や手にも違和感がある場合は神経が関係している可能性も考えられると言われています。
患者さん「最近、腕までしびれる感じがあります。」
先生「首だけでなく、腕のしびれや手に力が入りにくい、指先の感覚がいつもと違うと感じる場合は、神経が刺激されているケースもあるようです。」
例えば、頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症などでは、このような症状がみられることがあると言われています。しびれが強くなる、細かい作業がしづらいと感じる場合は、無理に様子を見続けないことが大切です。
危険な症状はないか確認しよう
首の痛みには、早めに確認したほうがよいサインもあります。
患者さん「どんな症状なら注意したほうがいいですか?」
先生「発熱を伴う、強い頭痛や吐き気がある、転倒や交通事故など外傷のあとに痛みが出た、手足に麻痺がある場合は、筋肉だけが原因ではない可能性もあると言われています。」
このような症状がある場合は、感染症や神経の病気などが隠れているケースも否定できません。特に、普段とは明らかに違う痛みや急激な症状の変化があるときは、早めに専門機関へ相談することがすすめられています。
来院を急いだほうがよいケース
首が痛くて上を向けない状態でも、一時的な筋肉の疲労であれば徐々に落ち着くこともあると言われています。しかし、安静にしていても強い痛みが続く、日を追うごとに悪化している、数週間たっても改善しない場合は、自己判断だけで様子を見るのは避けたほうがよいようです。
患者さん「少し我慢すれば改善すると思っていました。」
先生「もちろん一時的な痛みもありますが、長引く場合は別の原因が隠れていることもあります。不安があるときは早めに相談したほうが安心と言われています。」
症状の経過をしっかり確認し、いつから痛いのか、どんな動きで悪化するのかを伝えることで、その後の確認もスムーズにつながると言われています。
④ 首が痛くて上を向けないときの対処法とセルフケア
まずは無理に動かさない
首が痛くて上を向けないと、「動かしたほうが早く改善するのでは?」と思ってしまう方もいるかもしれません。しかし、痛みが強いタイミングで無理に首を反らしたり、大きく回したりすると、筋肉や関節への負担が増えることがあると言われています。
患者さん「首が固まるのが心配なので、たくさん動かしたほうがいいですか?」
先生「痛みが強いうちは無理をしないことが大切です。完全に動かさないのではなく、痛みが出ない範囲で日常生活を送るくらいがちょうどよいと言われています。」
また、動画などを参考に自己流で強いストレッチを行うと、かえって症状が悪化することもあるようです。まずは痛みを落ち着かせることを優先し、首に負担をかけない姿勢を意識して過ごしてみましょう。
温める?冷やす?
首が痛いときに「温めるべき?それとも冷やすべき?」と迷う方は多いでしょう。実は、症状が出た時期によって考え方が変わると言われています。
患者さん「昨日から急に痛くなりました。」
先生「痛みが出たばかりで熱っぽさや炎症がある場合は、冷やしたほうが楽になるケースがあります。一方で、肩こりや慢性的な首のこわばりが原因なら、温めて血行を促す方法が取り入れられることもあります。」
ただし、自己判断が難しい場合もあります。冷やして痛みが増す、温めても違和感が強いなど気になる変化があれば、無理に続けないことが大切と言われています。
おすすめのストレッチ
痛みが少し落ち着いてきたら、首まわりの筋肉をやさしく動かすこともセルフケアの一つと言われています。
患者さん「どんな運動なら安心ですか?」
先生「首だけを大きく動かすよりも、後頭下筋群をゆっくり伸ばしたり、胸の筋肉を広げるストレッチから始める方法がおすすめと言われています。」
さらに、肩甲骨を寄せたり回したりするエクササイズを取り入れると、首への負担が軽くなることもあるようです。首の可動域を広げる運動も、痛みが出ない範囲でゆっくり行うことがポイントです。
「少し物足りないかな」と感じる程度で終えるくらいが無理なく続けやすいでしょう。痛みが強くなる場合は中止し、様子を見ることがすすめられています。
日常生活で気を付けたいこと
セルフケアだけでなく、普段の生活を見直すことも首への負担を減らすポイントと言われています。
例えば、デスクワークでは画面が低すぎると自然にうつむく姿勢が続き、首に負担がかかりやすくなります。スマートフォンを見る時間が長い方も、顔を下に向け続けないよう意識することが大切です。
患者さん「枕も関係ありますか?」
先生「高すぎたり低すぎたりする枕は首の角度が不自然になりやすいため、自分に合った高さを選ぶことが大切と言われています。」
また、長時間同じ姿勢を続けることも首の筋肉が硬くなる原因の一つです。1時間に1回は立ち上がって軽く体を動かすだけでも、負担の軽減につながると言われています。毎日の小さな工夫を積み重ねることが、首の不調を予防する第一歩になるでしょう。
⑤ 改善しない場合は要注意|病院へ行く目安と受診すべき科
早めに病院へ行ったほうがよい症状
「そのうち楽になるかな」と様子を見る方は少なくありません。しかし、首が痛くて上を向けない状態が長引いたり、ほかの症状を伴ったりする場合は注意が必要と言われています。
患者さん「首が痛いだけでも病院へ行ったほうがいいんですか?」
先生「痛みだけなら筋肉の疲れが原因のこともあります。ただ、腕や手にしびれがある、力が入りにくい、発熱を伴う、転倒や交通事故など外傷のあとに症状が出た場合は、早めに相談したほうが安心と言われています。」
また、数週間たっても症状が変わらない場合や、日に日に痛みが強くなるケースも自己判断を続けないことが大切です。こうした症状の背景には、筋肉だけではなく神経や骨に原因が隠れていることもあると言われています。
首の痛みと関連することがある病気
首が痛くて上を向けない症状は、筋肉のこわばりだけとは限りません。例えば、頚椎椎間板ヘルニアでは飛び出した椎間板が神経を圧迫し、腕のしびれを伴うことがあると言われています。また、加齢によって骨や関節が変化する変形性頚椎症や、神経根が刺激される頚椎症性神経根症も原因の一つです。
さらに、脊髄まで影響する頚椎症性脊髄症では手先の細かい動作がしづらくなることがあり、転倒などによる頚椎捻挫でも強い痛みが続く場合があります。頻度は高くありませんが、発熱や強い頭痛を伴う場合は髄膜炎、安静にしていても改善しない場合には腫瘍などが関係する可能性もあると言われています。
症状だけで原因を判断することは難しいため、不安があるときは専門機関で相談することが大切です。
何科を受診すればよい?
「どこへ行けばいいのかわからない」という声はよく聞かれます。首の痛みだけであれば、まずは整形外科へ相談するケースが一般的と言われています。
患者さん「しびれもあるんですが、その場合はどうですか?」
先生「腕や手のしびれ、力が入りにくい症状がある場合には、脊椎を専門とする外来や脳神経外科で詳しく確認してもらう方法もあります。」
また、転倒や交通事故のあとに強い痛みが出た場合や、手足が動かしづらい、激しい痛みで日常生活が難しい場合には、救急外来で早めに確認してもらうことがすすめられています。
症状に合った診療科を選ぶことで、必要な検査へスムーズにつながりやすいと言われています。
病院で行われる主な検査
来院すると、まずは症状が始まった時期や痛みが強くなる動きなどを確認する問診が行われます。そのあと、首がどの程度動くかを確認する可動域検査や、腕や手の感覚・筋力・反射などを調べる神経学的検査を実施することが多いと言われています。
さらに、骨の状態を確認するためにレントゲン検査を行い、神経や椎間板の状態を詳しく確認したい場合にはMRI検査が選択されることがあります。骨折や外傷が疑われるケースでは、必要に応じてCT検査が行われることもあるようです。
患者さん「検査って全部受けるんですか?」
先生「いいえ。症状や経過に合わせて必要なものを選ぶことが一般的と言われています。過度に心配しすぎず、気になる症状があれば早めに相談してみてくださいね。」
原因を正しく把握することが、その後の適切な対応につながる第一歩と言われています。